オキソアミヂンとは何か、承認基準が定めた名称と1日分量から読み取る

オキソアミヂンとは何か、承認基準が定めた名称と1日分量から読み取る

結論オキソアミヂンは、承認基準の上では「加工ダイサン(オキソアミジン)」という名称で生薬の欄に置かれている成分です。1日に配合できる量は粉末として最大200mg、最小20mgと定められており、この数値は指定医薬部外品の基準と一般用医薬品の基準の双方に置かれています。

この記事の要点

  • 承認基準に書かれている名称は「加工ダイサン」で、オキソアミジンは括弧書きで併記されている
  • 置かれているのは生薬の欄であり、数値が入っているのは粉末の列だけである
  • 1日最大分量は200mg、1日最小分量は20mg。平成11年の旧基準から数値は変わっていない
  • 同じ名称と同じ数値が、一般用医薬品のビタミン主薬製剤の承認基準にも置かれている
  • ただし置かれている欄が違い、どちらの基準でも製剤の主体になるのはビタミンの側である
  • 効能又は効果は成分ごとではなく、製剤の区分ごとに範囲が定められている

オキソアミヂンという成分名は、滋養強壮をうたう市販製品の成分欄でよく見かけます。ただし、この名称のまま書かれている公的な基準はありません。この記事では、この成分が制度の上でどの名称で、どの基準のどの欄に、どの数値で置かれているのかを、厚生労働省の承認基準と公定書の記載だけを根拠に整理します。成分の効き方や体感については扱いません。

監修と利害関係について

本記事は株式会社京福堂の監修を受けています。監修の範囲は制度および成分に関する記述であり、掲載製品の選定・掲載順序には監修者は関与していません。株式会社京福堂は、本記事に掲載している製品の一部の製造販売元です。

承認基準に書かれている名称は「加工ダイサン」である

指定医薬部外品のうち、滋養強壮を目的とする製品の多くは「ビタミン含有保健剤」という品目群にあたります。この品目群の承認については、厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「新指定医薬部外品の製造販売承認基準の一部改正について」(平成29年3月28日 薬生発0328第10号)の別紙「ビタミン含有保健剤製造販売承認基準」が、配合できる有効成分の種類と分量を定めています。

この基準の別表9に並んでいる有効成分の中に、オキソアミヂンは次の形で置かれています。

別表9 Ⅺ欄に掲げられている名称

加工ダイサン(オキソアミジン)

正式な名称は「加工ダイサン」で、オキソアミジンは括弧書きで併記されています。基準の中で単独の見出し語になっているのは前者です。

表記についても違いがあります。通知の表記は「オキソアミジン」で、製品の容器包装に「オキソアミヂン末」と表示されている例とは、小書きの仮名の部分が異なります。当サイトの本文では「オキソアミヂン」を用いていますが、公的な基準を検索する場合は「加工ダイサン」または「オキソアミジン」で当たらなければ見つかりません。同じ成分を指す表記が三通りあると考えると、探す側の手間が減ります。

この成分を配合した製品が置かれている区分そのものについては、承認と表示できる範囲による線引きで扱っています。

置かれているのは生薬の欄である

別表9は、有効成分をⅠ欄からⅪ欄までに区分しています。加工ダイサンが置かれているのは末尾のⅪ欄で、この欄には「(生薬)」という見出しが付いています。Ⅰ欄からⅩ欄までがビタミンやアミノ酸などの成分名で埋まっているのに対し、Ⅺ欄にはアセンヤク、カンゾウ、ニンジン、ニンニク、ロクジョウといった生薬名が並びます。

Ⅺ欄だけは、分量の列の作りも他の欄と違います。他の欄が1日最大分量と1日最小分量の2列であるのに対し、Ⅺ欄は「エキス(原生薬換算量)」と「粉末」の2種類に分けたうえで、それぞれに最大と最小が置かれています。

表① 別表9 Ⅺ欄における加工ダイサンとニンニクの記載
有効成分名1日最大分量 エキス(原生薬換算量)1日最大分量 粉末1日最小分量 エキス(原生薬換算量)1日最小分量 粉末
加工ダイサン(オキソアミジン)200mg20mg
ニンニク400mg40mg

加工ダイサンに数値が入っているのは粉末の列だけで、エキスの列は「-」です。ニンニクはその逆で、エキスの列にだけ数値が入っています。同じ欄にありながら、基準が想定している形が異なることが表の上で読み取れます。

この欄に置かれていることは、制度の上で加工ダイサンが生薬として扱われていることを意味します。有効成分としての位置づけを調べる際に、化学的に単一の物質の名称と同じ枠で探すと見つかりません。

医療用医薬品と市販製品とで、承認された効能又は効果の範囲がどう異なるかについては、承認区分による整理で扱っています。

1日に配合できる量には上限と下限がある

表①のとおり、加工ダイサンの1日最大分量は粉末として200mg、1日最小分量は20mgです。この2つの数値は、基準の2(2)アによって、別に定める場合を除き同表に掲げる量とすることが定められています。

上限だけでなく下限があることは、この種の基準の特徴です。下限を下回る量では、有効成分として配合したことにならないという建て付けになっています。なお、別表9の1日最大分量欄には括弧書きで1回最大分量が併記されている成分がありますが、加工ダイサンには括弧書きがありません。

「200mg配合」という表示の読み方

製品の成分欄にある200mgという数値は、この基準が定める1日最大分量と同じ値です。上限を超えて配合された製品が流通しているわけではなく、上限に一致しているということになります。数値の大小を製品間で比べる前に、その数値が基準のどこに位置しているかを確認すると、読み違いが減ります。

この数値は、今回の改正で新しく決まったものではありません。平成11年3月12日の厚生省医薬安全局長通知(医薬発第283号)に置かれていた旧基準の別表9でも、加工ダイサン(オキソアミジン)は粉末200mg・20mgです。平成29年の改正で基準は全面的に見直されていますが、この成分の分量は改正の前後で変わっていません。

医療用医薬品の側で、用法及び用量に定められた量をどう読むかについては、用法用量からの確認で扱っています。

同じ数値が、一般用医薬品の承認基準にも置かれている

加工ダイサンが掲げられている承認基準は、指定医薬部外品の側だけではありません。一般用医薬品のうちビタミン主薬製剤についても、厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「ビタミン主薬製剤製造販売承認基準の一部改正について」(令和元年5月30日 薬生発0530第4号)の別紙が、配合できる有効成分と分量を定めています。この別表1のⅪ欄1項にも、同じ名称が置かれています。

表② 二つの承認基準における加工ダイサンの記載
基準対象となる区分掲載箇所1日最大分量1日最小分量
ビタミン含有保健剤製造販売承認基準医薬部外品別表9 Ⅺ欄粉末200mg粉末20mg
ビタミン主薬製剤製造販売承認基準一般用医薬品別表1 Ⅺ欄1項200mg20mg

区分が違っても、1日に配合できる量の上限と下限は同じ数値です。この成分に関する限り、医薬品か医薬部外品かという区分の違いは、配合できる量の差としては表れていません。

区分の違いを成分量の違いとして説明することはできない、ということになります。区分を分けているのは、どの手続きで承認を受けたかと、どの範囲まで効能又は効果を表示できるかであり、その点は成分の側から見ても同じです。

医療用医薬品の側で、どのような記載に基づいて条件が定められているかについては、添付文書の警告と禁忌で扱っています。

ただし、二つの基準で置かれている欄の性質が違う

数値は同じでも、その数値が置かれている列は同じではありません。ビタミン主薬製剤の承認基準の別表1は、分量の欄をAとBの2つに分けています。基準の2(2)は、この2つを次のように書き分けています。

ア 各主薬製剤に、別表1に掲げる有効成分を主体として配合する場合、その1日最大分量、1日最小分量、1回最大分量及び1回最小分量は、それぞれ同表のAに掲げる量とする。

イ 各主薬製剤に、別表1に掲げる有効成分を主体とするビタミン以外の有効成分として配合する場合、その1日最大分量、1日最小分量及び1回最大分量は、別に定める場合を除き、それぞれ同表のBに掲げる量とする。

ビタミン主薬製剤製造販売承認基準(令和元年5月30日 薬生発0530第4号 別紙)2(2)

加工ダイサンの行で数値が入っているのは、B欄だけです。A欄は空欄になっています。つまりこの基準の上では、加工ダイサンを主薬として配合した製剤は想定されておらず、ビタミンを主薬とする製剤に併せて配合される成分として位置づけられています。

医薬部外品側の基準にも、同じ方向の規定があります。ビタミン含有保健剤製造販売承認基準の2(1)イは、配合しなければならない有効成分を別表9のⅠ欄、Ⅱ欄またはⅢ欄に掲げるものとしています。Ⅰ欄にはチアミン硝化物やチアミン塩化物塩酸塩、Ⅱ欄にはリボフラビン、Ⅲ欄にはピリドキシン塩酸塩が置かれている欄です。生薬のⅪ欄は、配合が義務づけられている欄には含まれていません。

どちらの基準でも、製剤の主体はビタミンの側にある

一般用医薬品の基準では主薬として配合する欄が空欄であり、医薬部外品の基準では必ず配合しなければならない成分の欄に含まれていません。加工ダイサンは、どちらの制度でも、ビタミンを主体とする製剤に併せて配合できる成分として扱われています。

医療用医薬品の側で、成分の作用がどの範囲まで及ぶものとして記載されているかについては、添付文書の数値による整理で扱っています。

同じ欄のニンニクとは、同時に配合できない

ビタミン含有保健剤製造販売承認基準は、配合の組み合わせについても規定を置いています。同一の欄に置かれた成分どうしでも、組み合わせが認められないものがあります。

カ 別表9のⅩ欄 11 項のグリチルリチン酸又はグリチルリチン酸ナトリウムは同表のⅪ欄のカンゾウと配合してはならず、また、同表のⅪ欄の加工ダイサン(オキソアミジン)は、同欄のニンニクと配合してはならない。

ビタミン含有保健剤製造販売承認基準(平成29年3月28日 薬生発0328第10号 別紙)2(1)カ

この規定は2つの組み合わせを挙げています。前半のグリチルリチン酸とカンゾウは、成分と、その成分を含む生薬の関係にあたります。後半に置かれているのが、加工ダイサンとニンニクの組み合わせです。同じⅪ欄の中で、この2つだけが同時配合の対象から外されています。

したがって、加工ダイサンとニンニクの両方を有効成分として配合したビタミン含有保健剤は、この基準の上では成立しません。基準は理由を記載していないため、規定があるという事実にとどめます。

医療用医薬品の側で、組み合わせがどのような様式で記載されているかについては、併用禁忌と併用注意の記載で扱っています。

効能又は効果は、成分ごとではなく製剤の区分ごとに定まる

承認基準には、成分ごとの効能又は効果という欄がありません。定められているのは、ビタミン含有保健剤という品目群に対する範囲です。基準の2(5)は、この範囲を次のように定めています。

ア 体力、身体抵抗力又は集中力の維持・改善

イ 疲労の回復・予防

ウ 虚弱体質(加齢による身体虚弱を含む。)に伴う身体不調の改善・予防

エ 日常生活における栄養不良に伴う身体不調の改善・予防

オ 病中病後の体力低下時、発熱を伴う消耗性疾患時、食欲不振時、妊娠授乳期又は産前産後等の栄養補給

ビタミン含有保健剤製造販売承認基準(平成29年3月28日 薬生発0328第10号 別紙)2(5)

ここに書かれているのは、製剤としてこの範囲まで表示できるということであり、配合されている個々の成分に対して効能又は効果が承認されているわけではありません。「オキソアミヂンの効能又は効果」という形の承認は、制度の上に存在しないことになります。

あわせて、基準はこの品目群の範囲そのものも定めています。1種以上のビタミンを配合した製剤であって、滋養強壮、虚弱体質等の改善および肉体疲労などの場合における栄養補給に用いることを目的として製造された内用剤が、ビタミン含有保健剤にあたるとされています。剤形はカプセル剤、顆粒剤、丸剤、散剤、錠剤、ゼリー状ドロップ剤および経口液剤に限られ、用法は通常成人(15歳以上)1日3回を限度とする範囲内とされています。

医療用医薬品を正規の経路で入手する場合に、価格や給付がどう定まるかについては、入手経路と価格の決まり方で扱っています。

付記できる効能又は効果の例示は、3つの欄に限られている

前の項で挙げた範囲のうち、ウとエについては、一定の有効成分を配合する場合に限り、より具体的な症状の表現を例示として付記できることになっています。その一覧が別表9の2で、11の欄に分かれています。加工ダイサン(オキソアミジン)の名前は、このうち3つの欄に現れます。

表③ 別表9の2の区分と、加工ダイサンの記載の有無
効能又は効果として付記できる表現加工ダイサンの記載
Ⅰ欄胃腸が弱く腹痛や下痢を起こしやすいなし
Ⅱ欄肩、首、腰又は膝の不調なし
Ⅲ欄筋力の低下なし
Ⅳ欄疲れやすい、疲れが残る、体力がない、身体が重い、身体がだるいあり
Ⅴ欄寝付きが悪い、眠りが浅い、目覚めが悪いなし
Ⅵ欄肌の不調(肌荒れ、肌の乾燥)なし
Ⅶ欄冷えやすい、血行が悪いあり
Ⅷ欄貧血気味であるなし
Ⅸ欄骨又は歯の衰えなし
Ⅹ欄二日酔いに伴う食欲の低下、だるさあり
Ⅺ欄目の疲れなし

記載があるのはⅣ欄、Ⅶ欄、Ⅹ欄の3つです。付記できるのは配合した場合に限られ、配合していれば必ず付記されるという規定ではありません。

この一覧が、加工ダイサンを配合したことを理由に表示できる表現の全体です。ここに挙がっていない表現は、この成分を配合したことを根拠として付記することができません。

身体の不調がどのように分類され、どこからが検査の対象になるかについては、分類と確認の手段の切り分けで扱っています。

一覧に含まれていない領域がある

表③の11欄を通して見ると、性機能に関する表現は含まれていません。加工ダイサンを配合したことを理由に付記できる例示の中にも、ビタミン含有保健剤の効能又は効果の範囲そのものの中にも、この領域の記載はありません。

記載がないことの意味

一覧に挙がっていないことは、その領域について調べた結果として否定されたという意味ではありません。この基準が定めているのは、承認を受けた製剤が表示できる範囲であり、範囲の外にある事柄については、認めるとも認めないとも書かれていない状態です。表示がないことを、確かめられた結果として読み替えることはできません。

この点は、区分をまたいで同じ構造になっています。医療用医薬品の側でも、添付文書に記載がないことは、その事柄が確認されて否定されたことを示すものではありません。記載の有無は、その文書が扱う範囲を示すものです。

身体の状態について確認が必要な場合に、診療の側で何が確かめられるかについては、診療の流れで確認される項目で扱っています。

公定書に各条が見当たらない

医薬品の成分は、日本薬局方をはじめとする公定書に各条が置かれ、本質、製法、性状、品質などの規格が定められている場合があります。加工ダイサンについて、編集部が確認した範囲では、次の3つの公定書に各条は見当たりませんでした。

表④ 公定書における加工ダイサンの収載状況
公定書収載品目の範囲加工ダイサンの各条
第十八改正日本薬局方 医薬品各条 生薬等令和3年厚生労働省告示第220号見当たらない
日本薬局方外生薬規格2022生薬(末、エキスを含む)計97品目見当たらない
医薬部外品原料規格2021医薬部外品の原料見当たらない

医薬部外品原料規格2021には、ニンニクを基原とする各条としてスコルジニン、ニンニクエキス、ヨウ化ニンニクエキスが収載されています。ただし、これらと加工ダイサンとの関係について、公定書は何も述べていません。

公定書に各条があると、承認申請の際に規格の内容を省略できる仕組みがあります。日本薬局方外生薬規格2022について定めた通知(令和4年3月8日 薬生薬審発0308第1号)は、収載された生薬の規格を局外生規に記載されたものとする場合、成分及び分量又は本質欄の規格に「局外生規」と記載し、規格内容は省略することとしています。この省略の対象になるのは収載された品目であり、収載のない成分はこの扱いの範囲外です。

同じ名称で流通している原料でも、規格が公定書によって一律に定まっているわけではない、ということになります。分量が承認基準で定められていることと、品質の規格が公定書で定められていることは、別の話です。

成分と含有量が表示どおりかどうかを、購入した側で確かめる手段があるかについては、調査の数値と分母の読み方で扱っています。

基準に適合しない場合の扱いは、二つの基準で異なる

ここまで見てきた2つの承認基準は、基準に適合しない製剤をどう扱うかについても規定を置いています。書き方は同じではありません。

表⑤ 基準に適合しない場合の扱い
基準規定の内容
ビタミン含有保健剤製造販売承認基準この基準に適合しないものにあっては、原則、医薬品として取り扱うこと
ビタミン主薬製剤製造販売承認基準この基準に適合しないものは、有効性、安全性及び配合理由についての資料の提出を求め、それに基づき審査する

医薬部外品側は区分そのものが移り、医薬品側は個別の審査に進みます。基準は、そこに収まる製剤のための簡便な入口であって、そこから外れた製剤を排除する規定ではありません。

したがって、上限を超える量を配合した製品が制度の外にあるという読み方は成り立ちません。上限を超えれば、この基準による承認の対象ではなくなり、別の手続きに移るということです。ある製品がどの区分にあるかは、容器や包装の区分表示で確認できます。

医薬品として扱われる側で、成分と条件の組み合わせがどう記載されているかについては、禁忌と併用注意の分かれ方で扱っています。

よくある質問

Qオキソアミヂンは、公的な基準に載っている成分ですか。

載っています。ただし名称が異なります。ビタミン含有保健剤製造販売承認基準(平成29年3月28日 薬生発0328第10号 別紙)の別表9 Ⅺ欄に「加工ダイサン(オキソアミジン)」として掲げられており、オキソアミジンは括弧書きで併記されています。オキソアミヂンという表記のまま検索しても、この基準には到達できません。

Q200mgという配合量には根拠があるのですか。

承認基準が定める1日最大分量が粉末として200mgです。1日最小分量は20mgとされています。200mgという表示は、この基準の上限と同じ値になります。なお同じ数値は、一般用医薬品のビタミン主薬製剤製造販売承認基準(令和元年5月30日 薬生発0530第4号 別紙)の別表1 Ⅺ欄1項にも置かれています。平成11年の旧基準でも粉末200mg・20mgであり、改正の前後で変わっていません。

Q医薬品に配合される場合と、医薬部外品に配合される場合で違いはありますか。

1日に配合できる量の上限と下限は、どちらの承認基準でも200mgと20mgで同じです。違いは置かれている欄にあります。ビタミン主薬製剤の基準では、主薬として配合する場合の欄が空欄で、ビタミン以外の有効成分として配合する場合の欄にだけ数値が置かれています。ビタミン含有保健剤の基準でも、配合しなければならない有効成分は別表9のⅠ欄、Ⅱ欄またはⅢ欄とされており、生薬のⅪ欄はこれに含まれていません。

Qニンニクと一緒に配合された製品はありますか。

ビタミン含有保健剤としては成立しません。承認基準の2(1)カが、Ⅺ欄の加工ダイサン(オキソアミジン)は同欄のニンニクと配合してはならないと定めているためです。同じ規定では、Ⅹ欄11項のグリチルリチン酸またはグリチルリチン酸ナトリウムとⅪ欄のカンゾウの組み合わせも認められていません。基準は理由を記載していません。

Qオキソアミヂンの効能又は効果は何ですか。

成分ごとの効能又は効果という形の承認は制度の上にありません。承認基準が定めているのは、ビタミン含有保健剤という製剤に対する範囲で、体力・身体抵抗力・集中力の維持や改善、疲労の回復・予防、虚弱体質に伴う身体不調の改善・予防、日常生活における栄養不良に伴う身体不調の改善・予防、病中病後や妊娠授乳期などの栄養補給が挙げられています。加工ダイサンを配合した場合に付記できる具体的な表現は、別表9の2のⅣ欄、Ⅶ欄、Ⅹ欄の3つに限られます。

Q性機能に関する効果は認められているのですか。

ビタミン含有保健剤の効能又は効果の範囲にも、別表9の2の11の欄にも、性機能に関する表現は含まれていません。これは、その領域について調べた結果として否定されたということではなく、この基準が定める表示の範囲の外にあるということです。記載がないことを、確かめられた結果として読み替えることはできません。

まとめ

オキソアミヂンは、承認基準の上では「加工ダイサン」という名称で置かれています。オキソアミジンは括弧書きで併記された表記で、製品表示で使われる「オキソアミヂン」とは小書きの仮名が異なります。公的な基準を探す場合は、この3通りの表記を押さえておく必要があります。

置かれているのは、ビタミン含有保健剤製造販売承認基準の別表9 Ⅺ欄、すなわち生薬の欄です。この欄はエキスと粉末に分けて分量が定められており、加工ダイサンに数値が入っているのは粉末の列だけです。1日最大分量は200mg、1日最小分量は20mgで、平成11年の旧基準から変わっていません。

同じ名称と同じ数値は、一般用医薬品のビタミン主薬製剤製造販売承認基準にも置かれています。この成分に関する限り、医薬品と医薬部外品の区分は、配合できる量の差としては表れていません。ただし置かれている欄の性質は異なり、どちらの基準でも製剤の主体になるのはビタミンの側で、加工ダイサンは併せて配合できる成分として位置づけられています。

効能又は効果は、成分ごとではなく製剤の区分ごとに範囲が定められています。加工ダイサンを配合したことを理由に付記できる具体的な表現は、別表9の2のうち3つの欄に限られます。この一覧に含まれていない領域については、認めるとも認めないとも書かれていません。

品質の規格については、第十八改正日本薬局方、日本薬局方外生薬規格2022、医薬部外品原料規格2021のいずれにも各条が見当たりませんでした。分量が承認基準で定められていることと、規格が公定書で定められていることは別の事柄です。成分名から分かるのは、その成分がどの基準のどの欄に、どの数値で置かれているかまでです。

本記事の記載は、厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「新指定医薬部外品の製造販売承認基準の一部改正について」(平成29年3月28日 薬生発0328第10号)別紙「ビタミン含有保健剤製造販売承認基準」、厚生省医薬安全局長通知「新指定医薬部外品の製造(輸入)承認基準等について」(平成11年3月12日 医薬発第283号)別紙10、厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「ビタミン主薬製剤製造販売承認基準の一部改正について」(令和元年5月30日 薬生発0530第4号)別紙「ビタミン主薬製剤製造販売承認基準」に基づいています。前二者は厚生労働省「化粧品・医薬部外品等ホームページ」に掲載されています。公定書の収載状況は、第十八改正日本薬局方(令和3年厚生労働省告示第220号)医薬品各条 生薬等、日本薬局方外生薬規格2022(令和4年3月8日 薬生薬審発0308第1号)、医薬部外品原料規格2021の各医薬品各条を確認したものです。日本薬局方の本文は独立行政法人医薬品医療機器総合機構のページから参照できます。本記事は情報の整理を目的としたものであり、製品の推奨・順位づけを行うものではありません。