バイアグラODフィルムは水なしで飲めるか、錠剤との違いを添付文書で示す

バイアグラODフィルムは水なしで飲めるか、錠剤との違いを添付文書で示す

結論バイアグラODフィルムは水なしでも水でも服用でき、錠剤と有効成分の量は同じで、違いは添加剤や取り出し方などです。

この記事の要点

  • バイアグラODフィルムの添付文書14.1.4は、「舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能」とし、水で服用することもできると記載している
  • 患者向医薬品ガイドは、ODフィルムは口の中で崩壊するが、口の粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬ではないため、崩壊後は唾液や水またはぬるま湯で飲み込むよう記載している
  • 1フィルム中と1錠中の有効成分の量は25mg・50mgとも同じで、添加剤の構成と有効期間(錠5年・ODフィルム3年)は異なる
  • ODフィルム50mgは、水なし・水ありのいずれで服用した場合も、錠50mgとの生物学的同等性が確認されている。ODフィルム25mgは、溶出挙動が等しく生物学的に同等とみなされた
  • 効能又は効果、用法及び用量、警告、禁忌、併用禁忌は4販売名に共通の記載で、剤形による書き分けはない
  • 横になった状態での服用や崩壊にかかる時間は、ODフィルムの添付文書と患者向医薬品ガイドに記載がない。同ガイドは、使用方法などの詳しい質問は主治医や薬剤師に尋ねるよう記載している

本記事は、バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mgの添付文書(2024年7月改訂・第8版、製造販売元:ヴィアトリス製薬合同会社)と、PMDAが掲載する患者向医薬品ガイド(同社作成、2024年7月更新)の記載だけを根拠に、ODフィルムの飲み方と、錠剤との同じ点・違う点を整理します。本記事で「錠剤」というときはバイアグラ錠25mg/50mgを、「ODフィルム」というときはバイアグラODフィルム25mg/50mgを指します。この4販売名は1つの添付文書にまとめられており、通読すると、剤形を分けて書かれているのは、冒頭の欄(剤形名を含む名称・有効期間・承認番号・販売開始)、3.組成・性状、14.1 薬剤交付時の注意、16.1.3 生物学的同等性、22.包装です。

剤形どうしの優劣や使い心地は扱いません。他社のシルデナフィル製剤の添付文書は参照していません。用法及び用量の全文、警告・禁忌の各項目、併用薬の一覧、入手経路と価格は既存の記事で扱っているため、本記事では剤形で書き分けがあるかどうかに絞って記載します。

ODフィルムは水なしでも水でも飲めると、添付文書と患者向医薬品ガイドに書かれている

添付文書の14.1.4は、ODフィルムについて水なしでの服用を可能とし、水で服用することもできると記載しています。

14.1は「薬剤交付時の注意」の項で、〈製剤共通〉〈錠剤〉〈ODフィルム〉の見出しに分けて書かれています。〈ODフィルム〉の見出しの下に置かれているのは、次の2項目です。

14.1.3 アルミ包装をめくり、薬剤(フィルム)を取り出して服用するよう指導すること。

14.1.4 本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。

バイアグラ錠25mg/50mg、バイアグラODフィルム25mg/50mg 添付文書 14.1〈ODフィルム〉より

〈錠剤〉の見出しの下には14.1.2が置かれ、PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導することと、PTPシートを誤飲すると硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある旨が記載されています。取り出し方の注意は、剤形ごとに別の項目として書かれています。

患者向医薬品ガイドの「どのように飲むか?」も、錠剤とODフィルムを分けて記載しています。

〔錠剤〕コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲んでください。

〔ODフィルム〕口の中で溶かして飲む薬です。舌の上にのせ唾液で溶かして水なしで飲むことができます。また、コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲むこともできます。

患者向医薬品ガイド「バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg」(ヴィアトリス製薬合同会社、2024年7月更新)「どのように飲むか?」より

表① 剤形別の飲み方と取り出し方の記載
剤形添付文書14.1の記載患者向医薬品ガイドの記載
錠剤PTPシートから取り出して服用するよう指導すること(14.1.2)コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲む
ODフィルムアルミ包装をめくり、フィルムを取り出して服用するよう指導すること(14.1.3)。舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能。水で服用することもできる(14.1.4)舌の上にのせ唾液で溶かして水なしで飲むことができる。コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲むこともできる。崩壊後は唾液や水またはぬるま湯で飲み込む

表のとおり、ODフィルムについては添付文書と患者向医薬品ガイドの両方が、水なしで飲む方法と水で飲む方法を記載しています。錠剤について同ガイドが示しているのは、水またはぬるま湯で飲む方法です。この表は剤形ごとの記載の違いを並べたもので、どちらの剤形が適しているかを示すものではありません。

食事についての注意は、同ガイドでは〔製剤共通〕の見出しの下に「食事と一緒にこの薬を飲むと、空腹時に飲む時より効果がでるのが遅くなることがあります。」と置かれており、剤形で分かれていません。

食事による影響の数値と用法及び用量の全文は、錠剤とODフィルムを区別せずに添付文書に記載されています。その内容は食事の影響と用法及び用量の全文で扱っています。

口の中で崩壊した後は飲み込むよう、患者向医薬品ガイドに書かれている

患者向医薬品ガイドは、ODフィルムは口の中で崩壊するが、崩壊後は唾液や水またはぬるま湯で飲み込むよう記載しています。

同ガイドの〔ODフィルム〕の見出しの下にある2点目の記載は、次のとおりです。

口の中で崩壊しますが、口の粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬ではないため、崩壊後は唾液や水またはぬるま湯で飲み込んでください。

患者向医薬品ガイド「バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg」(ヴィアトリス製薬合同会社、2024年7月更新)「どのように飲むか?」より

この記載は患者向医薬品ガイドにあるもので、添付文書の14.1.4には、飲み込むことや口の粘膜からの吸収についての記載はありません。14.1.4が記載しているのは、舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊すること、水なしでも水でも服用できることまでです。

患者向医薬品ガイドは、製造販売会社であるヴィアトリス製薬合同会社が作成し、PMDAがホームページに掲載している文書です。同ガイドは自らの性格について、「医療関係者向けに作成されている添付文書を基に、わかりやすく記載しています」と説明しています。

口の中で崩壊するまでにかかる時間は、添付文書と患者向医薬品ガイドのいずれにも記載がありません。

本節の記載は患者向医薬品ガイドによるもので、添付文書の14.1.4は、水なしでの服用と水での服用ができるかどうかまでを記載しています。

有効成分の量は錠剤と同じで、添加剤と有効期間が異なる

25mg・50mgとも、1フィルム中と1錠中のシルデナフィルの量は同じです。

添付文書の3.1組成と、冒頭の「有効期間」の欄に記載された値を販売名ごとに並べると、次のとおりです。

表② 1錠中・1フィルム中の有効成分の量と有効期間
販売名シルデナフィルクエン酸塩の量シルデナフィルとしての量有効期間
バイアグラ錠25mg1錠中35.12mg25mg5年
バイアグラ錠50mg1錠中70.23mg50mg5年
バイアグラODフィルム25mg1フィルム中35.12mg25mg3年
バイアグラODフィルム50mg1フィルム中70.23mg50mg3年

有効成分の量は、25mgの規格どうし、50mgの規格どうしで同じ値です。有効期間は添付文書冒頭に「錠5年」「ODフィルム3年」と記載された値で、患者向医薬品ガイドの「この薬の保管方法は?」に書かれている保管の注意とは別の項目です。この表は記載された値を並べたもので、品質の優劣を比べたものではありません。

添加剤は、剤形ごとに別の構成が記載されています。錠剤の添加剤として記載されているのは、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、乳糖水和物、酸化チタン、トリアセチン、青色2号です。ODフィルムの添加剤として記載されているのは、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール400、クロスポビドン、ポビドン、スクラロース、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、l-メントール、ヒプロメロース、酸化チタン、三二酸化鉄です。

乳糖水和物は錠剤の添加剤にのみ、スクラロースとl-メントールはODフィルムの添加剤にのみ記載されています。ヒプロメロースと酸化チタンは両方に記載されています。これは組成の記載の違いであり、本記事は味や飲みやすさとの関係を扱いません。

添付文書冒頭に記載された、剤形名を含む名称も剤形ごとに分かれており、錠剤は「シルデナフィルクエン酸塩錠」、ODフィルムは「シルデナフィルクエン酸塩口腔内崩壊フィルム」と記載されています。販売開始は錠剤が1999年3月、ODフィルムが2016年10月です。22.包装も剤形ごとに書かれており、錠剤はPTP包装の「錠」、ODフィルムは「枚」を単位として記載されています。

色・寸法などの性状と承認番号は、承認されている4品目の性状と承認番号で扱っています。

ODフィルム50mgは、水なしでも水で服用しても、錠50mgとの生物学的同等性が確認されている

添付文書の16.1.3は、ODフィルム50mgが水なし・水ありのいずれで服用した場合も錠50mgと生物学的同等性が確認されたとし、ODフィルム25mgは生物学的に同等とみなされたと記載しています。

16.1.3の第1段落は次のとおりです。

健康成人男性20例に、クロスオーバー法によりバイアグラODフィルム50mg(水なし又は水で服用)1枚とバイアグラ錠50mg(標準製剤として水で服用)1錠(いずれもシルデナフィルとして50mg)をそれぞれ空腹時単回経口投与したときの、シルデナフィルの血漿中濃度及び薬物動態パラメータは以下の図及び表の通りであった。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、バイアグラODフィルム50mgは、水なし又は水で服用した場合のいずれにおいても、バイアグラ錠50mgと生物学的同等性が確認された。

バイアグラ錠25mg/50mg、バイアグラODフィルム25mg/50mg 添付文書 16.1.3より(文献番号は省略)

同等性の判定に用いられたパラメータの値は、服用の条件ごとに次の2つの表に示されています。

表③ 水なしで服用した場合の判定パラメータ
剤形及び投与量Cmax(ng/mL)AUC14(ng・hr/mL)
バイアグラODフィルム50mg(水なしで服用)234±73642±184
バイアグラ錠50mg(水で服用)245±99606±211
表④ 水で服用した場合の判定パラメータ
剤形及び投与量Cmax(ng/mL)AUC14(ng・hr/mL)
バイアグラODフィルム50mg(水で服用)236±129643±327
バイアグラ錠50mg(水で服用)227±112632±292

表③・表④の値は、健康成人男性20例が空腹時にシルデナフィルとして50mgを単回経口投与したときの算術平均値±標準偏差(n=20)です。同等性の判定に用いられたのはCmax(最高血漿中濃度)とAUCで、表のAUC14は「0時間から14時間(最終サンプリング時間)までの血漿中濃度-時間曲線下面積」と定義されています。添付文書の表には、このほかに参考パラメータとしてTmax(最高血漿中濃度到達時間)とt1/2(消失半減期)が掲載されていますが、同等性の判定には用いられていないため、本記事では数値を載せていません。表は同等性が確認されたことの根拠として示されたもので、剤形どうしの効き始めの速さや作用の強さを比べたものではありません。

ODフィルム25mgについては、16.1.3の第2段落が、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性ガイドライン(平成24年2月29日付 薬食審査発0229第10号)」に基づき、ODフィルム50mgを標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされたと記載しています。50mgと同じ形で確認されたとは書かれていません。16.1.3の記載の根拠として挙げられているのは、いずれも社内資料(生物学的同等性試験1、同2)です。

同等性が確認されたのは空腹時の試験

16.1.3の試験は、空腹時に単回経口投与した条件で行われています。食事の影響を記載した16.2.1は、錠剤とODフィルムを区別せずにシルデナフィル50mgについて書かれており、剤形ごとの食後の値は示されていません。

錠50mgの消失半減期など、服用後の血中濃度の推移と症状の経過は、服用後の血中濃度の推移と、頭痛や顔の赤みが続く時間で扱っています。

効能又は効果と用法及び用量は、錠剤とODフィルムで書き分けられていない

添付文書の4.効能又は効果と6.用法及び用量は、4販売名に共通の1本の記載です。

4.効能又は効果は、錠剤とODフィルムを分けずに勃起不全を対象とする1つの記載として置かれています。6.用法及び用量にも剤形別の書き分けはなく、1日の回数についての次の一文も、4販売名に共通の記載の中にあります。

1日の投与は1回とし、投与間隔は24時間以上とすること。

バイアグラ錠25mg/50mg、バイアグラODフィルム25mg/50mg 添付文書 6.より

患者向医薬品ガイドの「使用量および回数」は、販売名ごとに一回量と飲む回数を表で示しています。

表⑤ 患者向医薬品ガイドの「使用量および回数」
販売名一回量飲む回数
バイアグラ錠25mg1錠または2錠1日1回
バイアグラ錠50mg1錠1日1回
バイアグラODフィルム25mg1フィルムまたは2フィルム1日1回
バイアグラODフィルム50mg1フィルム1日1回

一回量の単位は錠剤が「錠」、ODフィルムが「フィルム」で、飲む回数はいずれも1日1回です。同ガイドは表の前に「飲む量は、あなたの症状などにあわせて、医師が決めます。」と記載しており、表は通常の飲む量と回数を示したものです。初めて飲む場合の量については、「高齢(65歳以上)の人、肝臓に障害がある人、腎臓に重い障害がある人が初めて飲む場合は、バイアグラ錠25mgを1錠、またはバイアグラODフィルム25mgを1フィルム飲むようにしてください。」と記載されています。

錠剤とODフィルムを同じ日に服用する場合について、剤形ごとに別の回数は定められていません。用法及び用量は4販売名に共通の1本の記載で、1日の投与は1回とされています。

4.効能又は効果の原文と、それが置かれている承認区分は、効能又は効果の原文と承認区分ごとの範囲で採録しています。

警告・禁忌・併用禁忌は4販売名に共通の記載で、剤形による書き分けはない

添付文書の1.警告、2.禁忌、8.重要な基本的注意、10.相互作用は4販売名に共通の記載で、剤形による書き分けはありません。

剤形で書き分けのない項目には、1.警告の1.1・1.2、2.禁忌の2.1〜2.9、8.重要な基本的注意の8.1〜8.4、10.1併用禁忌の3群と10.2併用注意、11.副作用、14.1.1が含まれます。各項目の全文は本記事では再掲しません。

患者向医薬品ガイドも、併用についての注意を剤形で分けずに記載しています。「この薬を使う前に、確認すべきことは?」の冒頭には、「この薬とニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなどの硝酸剤等を併用した場合、過度に血圧が低下することがあります。」と置かれています。

直ちに受診する症状についても、同ガイドは剤形に関係なく次のように記載しています。

勃起が4時間以上続いたら、ただちに受診してください。

急激な視力低下や急激な視力喪失などの症状があらわれたら、この薬の服用を中止し、すぐに眼科を受診してください。

患者向医薬品ガイド「バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg」(ヴィアトリス製薬合同会社、2024年7月更新)「この薬の使用中に気をつけなければならないことは?」より

性行為感染症についての記載も剤形で分かれていません。添付文書の14.1.1「本剤には性行為感染症を防ぐ効果はない。」は14.1の〈製剤共通〉の見出しの下に置かれ、患者向医薬品ガイドにも「この薬には、性行為感染症を防ぐ効果はありません。」と記載されています。

水なしで飲めるという記載は、14.1の〈ODフィルム〉の見出しの下にある服用方法の記載です。警告・禁忌・併用禁忌は、それとは別の項目として4販売名に共通の1本の記載で置かれており、水なしで飲めることによって禁忌や併用禁忌に剤形の例外が設けられているわけではありません。

併用禁忌3群に含まれる薬剤と併用注意の範囲は、併用禁忌3群と併用注意の一覧で扱っています。

横になった状態での服用や崩壊にかかる時間は、添付文書と患者向医薬品ガイドに書かれていない

添付文書と患者向医薬品ガイドには、横になった状態での服用や崩壊にかかる時間についての記載がありません。同ガイドは、使用方法などの詳しい質問は主治医や薬剤師に尋ねるよう記載しています。

ODフィルムの飲み方として添付文書の14.1に書かれているのは、アルミ包装をめくって取り出すこと、舌の上にのせると崩壊すること、水なしでも水でも服用できることまでです。同ガイドの「どのように飲むか?」は、これに崩壊後は飲み込むことを加えています。

PMDAのくすりQ&A「知っておきたい薬のはなし」のQ10は、口腔内崩壊錠一般の服用時の注意として、寝たままの状態のときは水なしでは飲まないようにすることを挙げています(2026年10月10日確認。ページ上に更新日の表示はありません)。これは口腔内崩壊錠一般についての説明であり、ODフィルムを名指しした記載ではありません。

添付文書と同ガイドに記載がないことは、横になったまま水なしで飲んでよいという意味でも、崩壊にかかる時間を気にしなくてよいという意味でもありません。

症状、使用方法、副作用などのより詳しい質問がある場合は、主治医や薬剤師にお尋ねください。

患者向医薬品ガイド「バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg」(ヴィアトリス製薬合同会社、2024年7月更新)「この薬についてのお問い合わせ先は?」より

あわせて同ガイドは、「他の医師を受診する場合や、薬局などで他の薬を購入する場合は必ずこの薬を使用していることを医師または薬剤師に伝えてください。」と記載しています。

診療の場で確認される項目と、服用している薬の申告については、診療で確認される項目と服薬状況の申告で扱っています。

よくある質問

QバイアグラODフィルムは水で飲んでもよいですか。

添付文書の14.1.4には、ODフィルムは舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため水なしで服用可能であり、水で服用することもできると記載されています。患者向医薬品ガイドも、コップ1杯程度の水またはぬるま湯で飲むこともできるとしています。ODフィルム50mgについては、水なし・水ありのいずれで服用した場合も、錠50mgとの生物学的同等性が確認されています。

QODフィルムを舌の下や頬の内側で溶かして吸収させる飲み方はありますか。

添付文書と患者向医薬品ガイドに、舌の下や頬の内側に置く飲み方の記載はありません。ガイドは、舌の上にのせて唾液で溶かす飲み方を示したうえで、口の粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬ではないため、崩壊後は唾液や水またはぬるま湯で飲み込むよう記載しています。

QODフィルムは錠剤より早く効きますか。

添付文書に、ODフィルムと錠剤の効き始めの速さを比べた記載はありません。添付文書の生物学的同等性試験は、CmaxとAUCを90%信頼区間法で統計解析した結果がlog(0.80)〜log(1.25)の範囲内であったことをもってODフィルム50mgと錠50mgの同等性を確認したもので、効き始めの速さを比べたものではありません。患者向医薬品ガイドは、ODフィルムは口の粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬ではないため、崩壊後は飲み込むよう記載しています。食事と一緒に飲むと効果が出るのが遅くなることがあるという注意は、剤形を区別せずに書かれています。

Q錠剤とODフィルムを同じ日に両方飲んでもよいですか。

添付文書の用法及び用量は錠剤とODフィルムに共通の1本の記載で、「1日の投与は1回とし、投与間隔は24時間以上とすること」とされており、剤形ごとに別の回数は定められていません。患者向医薬品ガイドも、1日に飲むのは1回だけとし、次に飲むまで24時間以上あけるよう記載しています。ガイドは、使用方法などの詳しい質問は主治医や薬剤師に尋ねるよう記載しています。

Q横になったまま水なしで飲んでもよいですか。

バイアグラODフィルムの添付文書と患者向医薬品ガイドには、横になった状態での服用についての記載はありません。PMDAのくすりQ&Aは、口腔内崩壊錠一般の服用時の注意として、寝たままの状態のときは水なしでは飲まないようにすることを挙げていますが、ODフィルムを名指しした記載ではありません。記載がないことは横になったまま飲んでよいという意味ではないため、処方した医師または薬剤師に確認してください。

QODフィルムの保管で気をつけることは何ですか。

患者向医薬品ガイドは、4販売名に共通の保管方法として、直射日光と湿気を避けて室温(1〜30℃)で保管し、子供の手の届かない所に保管するよう記載しています。余った場合は、処分の方法について薬局や医療機関に相談するよう記載されています。添付文書の14.1.3は、アルミ包装をめくってフィルムを取り出して服用するよう指導することとしています。

まとめ

ODフィルムの飲み方について、添付文書は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため水なしで服用でき、水で服用することもできると記載しています。患者向医薬品ガイドはこれに加えて、口の粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬ではないため、崩壊後は唾液や水またはぬるま湯で飲み込むよう記載しています。飲み込むことについての記載は、添付文書ではなく同ガイドにあります。

錠剤とODフィルムでは、1錠中と1フィルム中の有効成分の量が25mg・50mgとも同じです。異なるのは、添加剤の構成、有効期間、添付文書冒頭の剤形名を含む名称、販売開始の時期、包装の単位、そしてPTPシートから取り出すかアルミ包装をめくって取り出すかという取り出し方の注意です。

生物学的同等性は、ODフィルム50mgについて、水なし・水ありのいずれで服用した場合も錠50mgとの同等性が空腹時の試験で確認されています。ODフィルム25mgは、溶出挙動が等しく生物学的に同等とみなされたと記載されています。この試験は同等性を確認したもので、剤形どうしの効き始めの速さを比べたものではありません。

効能又は効果、用法及び用量、警告、禁忌、併用禁忌は、4販売名に共通の1本の記載で、剤形による書き分けはありません。横になった状態での服用や崩壊にかかる時間は添付文書と患者向医薬品ガイドに記載がなく、同ガイドは使用方法などの詳しい質問を主治医や薬剤師に尋ねるよう記載しています。

本記事の記載は、バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg 添付文書(2024年7月改訂・第8版、製造販売元:ヴィアトリス製薬合同会社、2026年10月10日取得。同日にPMDA 医療用医薬品 情報検索で最新版であることを確認)、患者向医薬品ガイド「バイアグラ錠25mg/バイアグラ錠50mg/バイアグラODフィルム25mg/バイアグラODフィルム50mg」(2024年7月更新、作成:ヴィアトリス製薬合同会社、PMDAの患者向医薬品ガイドに掲載、2026年10月10日取得)、PMDA くすりQ&A「知っておきたい薬のはなし」Q10(2026年10月10日確認、ページ上に更新日の表示なし)に基づいています。添付文書16.1.3が根拠として示している「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性ガイドライン(平成24年2月29日付 薬食審査発0229第10号)」は、名称のみを記載しています。添付文書および患者向医薬品ガイドは改訂されることがあるため、最新版は各出典元でご確認ください。本記事は情報の整理を目的としたものであり、診断・処方を行うものではありません。また、剤形の推奨・順位づけを行うものではありません。