EDの原因はどう分類されるか、検査の対象になる範囲を切り分ける

EDの原因はどう分類されるか、検査の対象になる範囲を切り分ける

結論勃起不全の原因は、病因によって器質性、心因性、混合性の三つに分類されます。検査によって直接調べられているのは、このうち器質性の側です。

この記事の要点

  • 診療ガイドラインは、病因から器質性、心因性、混合性の三つに分類している
  • 分類を記載する際は、どの方法で分類したかを併せて示すことが望ましいとされている
  • 器質性と心因性を分けるための検査は、性機能の専門医が行う範囲に区分されている
  • 夜間の勃起の測定、陰茎海綿体への注射、超音波による血流の測定には、それぞれ判定の目安が定められている
  • 薬剤は分類の側ではなく、確認すべき因子の側に置かれている
  • 降圧薬については、薬によるものか高血圧そのものによるものかの結論が出ていない

勃起不全の原因は、いくつかの種類に分けて説明されることが多くあります。ただし、その分け方がどこから来たもので、どの分類がどの検査に対応しているのかまで示されることは多くありません。この記事では、分類の枠組みそのものと、それぞれの分類がどの手段で確認されるのかを並べます。参照するのは、日本性機能学会と日本泌尿器科学会が編集した「ED診療ガイドライン[第3版]」(2018年)です。個々の原因疾患の解説や、治療法の選択は扱いません。

この記事が参照している診療ガイドラインの版について

本文で参照しているのは「ED診療ガイドライン[第3版]」(2018年1月発行)です。第4版は作成されておらず、2025年9月に対象を男性の性機能障害全般へ広げた新しい診療ガイドラインが刊行され、置き換わりました。新しい版の本文は公開されていないため、この記事は第3版の記載に基づいています。実際の診療は最新の版に基づいて行われます。

原因の分類は、病因によって三つに置かれている

診療ガイドラインは、勃起不全をその病因から器質性、心因性、混合性の三つに分類するとしています。症状の重さによる区分ではなく、原因がどちら側にあるかによる区分です。

この三分類は、欧州の泌尿器科学会が公表しているガイドラインが採っている区分と同じものです。一方で、2015年に開催された国際的なコンサルテーション会議の報告では、分類について何も触れられていません。分類の枠組みは、国際的に一つに揃っているわけではないということになります。

さらに診療ガイドラインは、ほとんどの症例で病因が混ざり合っていることが多い点に注意すべきであるとしています。そのうえで、器質性が主たる原因であるもの、心因性が主たる原因であるものという形で分類することが勧められる、という書き方をしています。

表① 三つの分類と、確認の手段が置かれている場所
分類確認の手段が置かれている場所
器質性病歴、身体所見、臨床検査までは専門医以外が行う範囲。血管や神経の側を直接調べる検査は、性機能の専門医が行う範囲に区分されている
心因性病歴の聴取と心理面の把握。器質的な原因が見あたらないことが、精神科または心療内科へ紹介する場合の条件の一つとして挙げられている
混合性上の二つが混ざった状態。ほとんどの症例で病因が混ざり合っていることが多いとされている

この表は、分類ごとの原因疾患を並べたものではありません。分類を確かめる手段が、診療のどの範囲に置かれているかを整理したものです。三つの分類のうち、検査が直接対象にしているのは器質性の側であり、心因性については、器質的な所見が見あたらないことが手がかりとして扱われる形になっています。

分類の手前で、診療の場ではどのような項目が確認されるのかについては、診療の場で確認される項目で扱っています。

分類には、どの方法で分類したかを併せて記載することが求められている

診療ガイドラインは、三つの分類を示すのと同じ箇所で、分類に際してはその診断方法と根拠を記載すべきである、としています。分類名を付けることと、どうやってその分類にしたのかを示すことが、一組で扱われているということです。

この点について、診療ガイドラインは実際の状況も記載しています。内服治療薬に関する代表的な国内外の臨床試験の論文6本を調べたところ、患者の背景として上記の三分類が用いられていました。しかし、そのうち分類の方法が記載されていたのは1本だけで、残る5本には分類の方法の記載がありませんでした。

記載があった1本が用いた方法として挙げられているのは、病歴、身体所見、陰茎海綿体への注射、夜間の勃起の測定、超音波による血流の測定、内分泌の検査です。診療ガイドラインは、診療録や論文に分類を記載する場合には、この論文に準じてどのような方法によってその分類にしたかを記載することが望ましい、としています。

つまり、分類の名前だけを見ても、それがどの根拠で付けられたものかは分かりません。分類の方法が標準化されていない以上、同じ「器質性」という語であっても、判定の経路が同じとは限らないということになります。

数値や区分は、それがどの範囲を測ったものかとあわせて初めて意味が定まります。同じ構造の例として、調査で確認された割合と分母で、二つの調査の数値を分母つきで並べています。

器質性と心因性を分ける手がかりとして、心血管疾患の有無が重視されている

専門医以外が行う範囲の中にも、分類に関わる手がかりがあります。診療ガイドラインは、基本評価の合併症を扱う項で、器質性か心因性かを鑑別するうえで心血管疾患があるかどうかは重要である、としています。

同じ項では、因子として挙げられている疾患以外に確認する対象として、骨盤内の手術や後腹膜・脊椎・脊髄の手術、骨盤や後腹膜への放射線療法、中枢神経系の疾患、末梢の疾患、排尿の障害、睡眠の障害が挙げられています。いずれも、身体の側に原因が置かれうるかどうかを見るための項目です。

ここで注意が要るのは、心血管疾患があることが、そのまま器質性であることを意味するわけではないという点です。診療ガイドラインが述べているのは、器質性か心因性かを見分けるうえで確認すべき項目である、ということであって、該当すれば分類が決まるという書き方ではありません。同じく、該当しないことが心因性であることの根拠になるわけでもありません。

心臓や血管に関わる病気は、薬の側でも投与しないこととされている条件に含まれています。薬の側の条件は、添付文書の警告と禁忌で扱っています。

夜間の勃起の状態をみる検査は、専門医が行う範囲に置かれている

ここからが、器質性の側を直接調べる検査になります。診療ガイドラインは、これらの検査について、性機能の専門医が行うものであり、専門医以外が行う診断の流れ図の範囲外にあると明記しています。

一つ目が、夜間の勃起現象の測定です。測定は通常3晩連続で行い、最低でも2晩連続で行うとされています。判定の目安は、陰茎の遠位で10分以上持続する60%以上の硬度が得られれば正常、というものです。この検査は、心因性と器質性を見分けるうえで有用であるとされています。

この測定には、専用の測定装置が用いられます。診療ガイドラインには、高価な装置に代わる簡易型の測定装置が市販されていることと、その結果が専用装置の結果とよく相関するとされていることも記載されています。

なお、労働災害による勃起不全の認定においては、この夜間の勃起現象の測定と、次に述べる陰茎海綿体への注射による血管系の評価の双方が必須とされています。制度の側でも、分類名ではなく特定の検査の実施が要件に置かれている形です。

これらの検査を受けられるのは医療機関に限られます。診察を受けたうえで薬の処方に至る場合の経路と、費用の決まり方は、正規の入手経路と価格が決まる仕組みで扱っています。

血管の側は、注射への反応と血流の速度で評価される

二つ目が、陰茎海綿体への注射です。通常は5μgから20μgを生理食塩水1mLに溶かして用いるとされています。血管系の機能が正常であれば、注射から10分以内に勃起が発現し、30分以上持続するとされています。

反応が不十分な場合については、動脈からの血液の流入が足りない状態か、静脈が閉じない状態のいずれかが存在することを示唆するとされています。反応そのものは5段階に分けて評価され、反応がないものから、腫脹はするが硬度と持続がともに不十分なもの、硬度は十分だが持続しないもの、硬度と持続がともに十分なもの、勃起が長く続いてしまうものまでが区分されています。

三つ目が、超音波を用いた血流の測定です。注射のあと10分後までの測定で、収縮期の最大血流速度が毎秒30cm以上あり、抵抗係数が0.8以上である場合に正常と判断するとされています。

このほか、造影による検査として、造影CT、血管撮影、海綿体造影が挙げられています。これらは、血行を再建する手術を検討している場合に行う検査として位置づけられています。

表② 専門医が行う検査と、判定の目安
検査判定の目安として記載されているもの
夜間の勃起の測定通常は3晩連続、最低でも2晩連続。陰茎の遠位で10分以上持続する60%以上の硬度が得られれば正常
陰茎海綿体への注射通常5〜20μgを生理食塩水1mLに溶解。10分以内に発現し30分以上持続すれば正常。反応は5段階で評価
超音波による血流の測定収縮期の最大血流速度が30cm/秒以上、抵抗係数が0.8以上で正常
造影による検査血行を再建する手術を検討している場合に行う

この表は、検査の優劣を並べたものではありません。それぞれが対象としている部位と、正常と判断する際の目安を整理したものです。いずれも、血管や神経といった身体の側の状態を確かめるためのもので、心因性であることを直接確かめる検査は含まれていません。

血管が広がることに伴って生じる反応は、薬を使った場合にも現れます。その経過の目安は、血管拡張に伴う反応の経過で扱っています。

検査に用いる製剤は、診断を効能又は効果として承認されている

陰茎海綿体への注射に用いる注射用の製剤について、診療ガイドラインは制度上の位置づけを注記しています。2011年2月23日に、勃起障害の診断を効能又は効果として承認され、診断のための薬剤として保険診療で用いることが可能になった、というものです。

一方で、同じ注記は、治療薬としてはいまだ承認に至っておらず、自主的な臨床研究として行われているのが現状である、としています。同じ成分の製剤であっても、承認された効能又は効果の範囲によって、保険診療で行えるかどうかが分かれるということです。

診断のために用いることが承認されていることと、治療のために用いることが承認されていることは、別の事柄として扱われています。承認された範囲の外での使用が可能になるわけではありません。

承認された効能又は効果の範囲によって扱いが分かれる仕組みは、製品の区分についても同じです。区分ごとの違いは、承認区分による整理で扱っています。

薬剤が関与しているかどうかは、検査ではなく服薬内容から確認される

ここまで見てきたとおり、診療ガイドラインの分類は三つです。原因の説明としてよく挙げられる薬剤性は、分類の側ではなく、確認すべき因子の側に、11番目の項目として置かれています。

基本評価の項では、因子として挙げた薬剤以外の薬剤でも薬剤による影響の可能性はあること、そして治療の第一選択となる薬剤に対して禁忌となる薬剤があることを理由に、服用中の薬剤をすべてもれなく確認するとされています。喫煙と飲酒についても聴取するとされています。

薬剤の関与を確かめるための検査は挙げられていません。確認の手段は、服用している薬の内容を把握することです。

表③ 挙げられている薬効群と、報告されている方向
薬効群記載されている報告の方向
降圧薬薬によるものか、高血圧そのものによるものかの結論が出ていない
抗うつ薬報告によって方向が分かれている
前立腺肥大症に用いるα遮断薬射精の障害についての報告は多いが、勃起機能には影響がないか保護的に働くという報告が多い
5α還元酵素阻害薬多くの研究が一致して勃起障害を誘発するとしている
脊髄腔内へ薬剤を注入する痙性の治療高い頻度で起こることが確かめられているとされている
非ステロイド性抗炎症薬版によって記載が変わっている

この表は、影響の大きい順に並べたものではありません。診療ガイドラインが薬剤の項で取り上げている薬効群と、そこに記載されている報告の方向を整理したものです。個々の販売名や一般名ではなく、薬効群の単位で記載されています。

数値が記載されているものを挙げます。5α還元酵素阻害薬については、プラセボを対照とした試験での頻度として、2つの薬剤でそれぞれ3.4〜15.8%(対照群1.7〜6.3%)と1.7〜11%(同1.2〜3%)という値が示されています。このうち一方は、国内では男性型脱毛症にのみ用いられています。中止したあとも勃起障害が続いたという報告も数多くあり、慎重な使用が望まれるとされています。

抗うつ薬については、方向の異なる二つの報告が併記されています。性機能障害を調べたメタアナリシスでは、セロトニン再取り込み阻害薬に分類される2つの薬剤で64.51%と67.05%、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬に分類される薬剤で75%という発生率が報告されています。一方、地域住民を対象とした別のコホート研究では、ベンゾジアゼピン系で調整オッズ比2.34、三環系抗うつ薬で3.35が有意である一方、セロトニン再取り込み阻害薬とセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬では有意な関連が見出せなかったとされています。

服用中の薬をすべて申告することは、飲み合わせの確認も兼ねています。組み合わせが定められている範囲は、併用が禁じられている薬で扱っています。

降圧薬については、薬によるものか高血圧そのものによるものか結論が出ていない

表③で最初に挙げた降圧薬について、診療ガイドラインは踏み込んだ書き方をしています。血圧を下げる薬が勃起機能に与える影響についての総説は、もとになった論文の数をはるかに超えているとしたうえで、薬によるものなのか、因子としての高血圧そのものによるものなのか、あるいはその両方なのかについて結論は出ていない、としています。

そのうえで、薬剤ごとの報告の傾向が記載されています。利尿薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬については、勃起機能への悪い影響を示唆する報告が多いとされています。α遮断薬とアンジオテンシン変換酵素阻害薬については影響がないとされ、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬については保護的に働くという報告が多いようであるとされています。

結論として記載されているのは、高血圧そのものが因子であり、薬による可能性も除外できないため、高血圧の患者に対して薬物療法を始める前と、その後の経過を見る間に、勃起機能の確認を行うべきである、というものです。

ここで一点、注意が要ります。結論が出ていないということは、薬をやめれば戻るという意味ではありません。診療ガイドラインが述べているのは、原因を薬に帰属させることも、高血圧そのものに帰属させることも、現時点ではできないということです。血圧の薬をどうするかは、血圧の側の治療として判断される事柄であり、この記載を根拠に自己判断で中止してよいという意味にはなりません。

血圧の薬を服用している場合に、薬の側でどこまでが禁忌でどこからが併用注意にあたるのかは、禁忌と併用注意の分かれ方で扱っています。

版が改まると、分類に関わる記載も変わる

表③の最後に挙げた非ステロイド性抗炎症薬は、版によって記載が変わった例です。

診療ガイドラインの2012年版では、この薬効群について、薬剤による勃起不全を起こす可能性があると記載されていました。第3版では、この記載が改められています。前立腺癌の予防試験という大規模な前向きコホート研究のプラセボ群4,726名を対象としたサブ解析によると、以前の報告は他の薬剤や関節炎などの交絡因子による可能性が高いため、関連性は薄いと考えられる、という内容です。

記載が変わったのは、新しい研究の結果が加わったためです。ここから読み取れるのは、分類にせよ因子にせよ、その時点で参照できる報告に基づいて記載されているものであり、版が改まれば内容も変わりうるということです。

この記事が参照しているのも第3版であり、最新の版ではありません。冒頭に記したとおり、2025年に対象を広げた新しい診療ガイドラインが刊行されており、実際の診療はそちらに基づいて行われます。記載がないことと、記載が変わることは別の事柄です。いずれについても、現時点の内容は診療の場で確認されるものになります。

記載の有無をどう読むかという論点は、薬の側でも同じように生じます。添付文書に記載がない事項の扱いは、用法用量に定められた範囲で扱っています。

よくある質問

QEDの原因は何種類に分けられますか。

診療ガイドラインは、病因から器質性、心因性、混合性の三つに分類するとしています。この三分類は、欧州の泌尿器科学会のガイドラインが採っている区分と同じものです。一方で、2015年の国際的なコンサルテーション会議の報告では分類について触れられておらず、枠組みが国際的に一つに揃っているわけではありません。血管や神経といった区分は、器質性の内訳にあたる整理です。

Q原因が心理的なものか身体的なものかは、検査で分かりますか。

心因性であることを直接確かめる検査は挙げられていません。挙げられているのは身体の側を調べる検査で、そのうち夜間の勃起現象の測定が、心因性と器質性を見分けるうえで有用であるとされています。また診療ガイドラインは、ほとんどの症例で病因が混ざり合っていることが多いとしており、どちらか一方に確定させることを前提とした書き方にはなっていません。

Q分類を決めるための検査は、どこでも受けられますか。

身体の側を直接調べる検査については、性機能の専門医が行うものであり、専門医以外が行う診断の流れ図の範囲外にあると区分されています。病歴の聴取、身体所見、臨床検査までが専門医以外の行う範囲です。なお労働災害による勃起不全の認定では、夜間の勃起現象の測定と、陰茎海綿体への注射による血管系の評価の双方が必須とされています。

Q服用中の薬が原因かどうかは、どう確認されますか。

薬剤の関与を確かめる検査は挙げられていません。確認の手段は、服用している薬の内容を把握することです。診療ガイドラインは、因子として挙げた薬剤以外でも影響の可能性はあること、治療の第一選択となる薬剤に対して禁忌となる薬剤があることを理由に、服用中の薬剤をすべてもれなく確認するとしています。薬剤は分類の側ではなく、確認すべき因子の側に置かれています。

Q血圧の薬を飲んでいると、それが原因になっているのですか。

診療ガイドラインは、薬によるものか、因子としての高血圧そのものによるものか、あるいはその両方なのかについて結論は出ていないとしています。薬剤ごとには、利尿薬、β遮断薬、カルシウム拮抗薬で悪い影響を示唆する報告が多く、α遮断薬とアンジオテンシン変換酵素阻害薬では影響がないとされています。結論が出ていないことは、薬をやめれば戻るという意味ではありません。血圧の薬の扱いは、血圧の側の治療として判断される事柄です。

Q自分で原因を判定する方法はありますか。

診療ガイドラインは、分類に際してその診断方法と根拠を記載すべきであるとしています。分類は、どの方法で判定したかとあわせて意味が定まるものとして扱われています。実際、代表的な臨床試験の論文6本のうち、分類の方法が記載されていたのは1本だけでした。判定に用いられる測定や検査は医療機関で行われるものであり、外から分類を確定させる手段は記載されていません。

まとめ

診療ガイドラインが示している分類は、器質性、心因性、混合性の三つです。症状の重さではなく、原因がどちら側にあるかによる区分で、欧州の泌尿器科学会のガイドラインと同じ枠組みにあたります。血管や神経といった区分は、この三つのうち器質性の内訳として整理されるものです。

分類は、名前だけで完結するものとしては扱われていません。診療ガイドラインは、分類に際してその診断方法と根拠を記載すべきであるとしており、実際に代表的な臨床試験の論文6本のうち5本には分類の方法の記載がなかったことも併せて記載されています。

検査が直接の対象としているのは、器質性の側です。夜間の勃起の測定は3晩連続を通常とし、陰茎の遠位で10分以上持続する60%以上の硬度を正常の目安としています。陰茎海綿体への注射は10分以内の発現と30分以上の持続、超音波による血流の測定は毎秒30cm以上の最大血流速度と0.8以上の抵抗係数を目安としています。いずれも性機能の専門医が行う範囲に区分されています。

薬剤は分類の側ではなく、確認すべき因子の側に置かれています。確認の手段は検査ではなく、服用している薬の内容を把握することです。降圧薬については、薬によるものか高血圧そのものによるものかの結論が出ておらず、薬物療法の開始前とその後に勃起機能を確認することが求められています。非ステロイド性抗炎症薬のように、版が改まって記載が変わった例もあります。

本記事の記載は、「ED診療ガイドライン[第3版]」(2018年、日本性機能学会/日本泌尿器科学会編)に基づいています。当該診療ガイドラインは2025年に刊行された新しい診療ガイドラインに置き換わっており、本記事が参照しているのは第3版の記載です。服用中の薬剤の副作用に関する記載は、PMDA 医療用医薬品 情報検索でご確認いただけます。本記事は情報の整理を目的としたものであり、診断・処方を行うものではありません。原因の判定および治療の内容は、医療機関でご相談ください。